第2回 痔核(いぼ痔)について その3 痔核(いぼ痔)の原因
今回は痔核(いぼ痔)の原因についてお話をしていきます。
【痔核(いぼ痔)の原因】
肛門に負担がかかって肛門部分の血管のうっ血によって起こります。
特殊なことが起こったから痔核になるというわけではなく、日常生活のちょっとしたことで、痔核(いぼ痔)はできてきます。
「便秘や下痢」
便秘の方は、便をする時に力んでしまうことが多いです。力みが強いと排便の時に肛門に圧がかかり、血管の固まりがうっ血して腫れてしまいます。また、下痢では便が肛門から勢いよく出るため、肛門に負担がかかってしまいます。
「アルコールや香辛料」
香辛料はたくさん食べると消化されずに排泄され、その時に肛門を刺激してしまいます。アルコールは血管を拡張させるため、肛門のむくみが強くなります。さらに飲酒の時には長時間同じ姿勢で飲み続けると、これも肛門に負担がかかります。
「長時間同じ姿勢でいる」
特に、長時間座りっぱなしは肛門が圧迫されます。在宅でのデスクワークが増えている昨今、いぼ痔ができやすくなります。長時間運転していることも痔核(いぼ痔)を悪化させる原因です。
「妊娠、出産」
妊娠によって大きくなった子宮が腸を圧迫すると、血液の流れが乱されて痔核(いぼ痔)ができやすくなります。また、ホルモンバランスの変化もあり、便秘になりやすくなります。
痔核(いぼ痔)ができやすくなることに加えて出産の時のいきみで一気に痔核(いぼ痔)が悪化することがあります。
「冷え」
冷えはどんな季節でも起こります。夏はエアコンで冷えます。冬は気温の変化のために冷えます。冷えると血液の流れが悪くなるため肛門にうっ血が起こりやすくなります
そのほかでもお腹に過度の力を入れるような運動などでも肛門のうっ血が起こることがあります。
今回は以上となります。
次回は痔核(いぼ痔)の治療についてお話をしていきます。
院長 宮島 伸宜