2024.12.19
第1回 直腸脱、直腸重積、直腸瘤の新しい治療 その1(直腸脱とはどんな病気?)
<松島病院における腹腔鏡手術について>
開院以来100年間、痔核、痔瘻、裂肛を中心とした肛門疾患の診断、治療に邁進してきた、松島病院では直腸脱の治療は肛門からの手術を行ってきました。
患者様の直腸脱の状況によってはお腹からの手術が必要なことがあり、その場合は他の病院に紹介せざるを得ない状況でした。
そこで、日本内視鏡外科学会の技術認定医も在籍し、準備も整った2023年12月21日から松島病院でも腹腔鏡下手術を開始しました。
<直腸脱とはどんな病気?>
直腸脱は、大腸の一部である直腸が肛門から脱出した状態のことをいいます。直腸の壁全体が脱出する状態を「完全直腸脱」、粘膜だけが脱出する状態を「不完全直腸脱」と呼びます。また、直腸が肛門から脱出はしていないのですが、直腸が肛門の方に重積し、肛門にフタをしてしまうような状況を「直腸重積」と呼びます。
直腸脱は小児から高齢者まで起こりうる病気ですが、中高年以降は女性に圧倒的に多い状況です。
今回は以上となります。
次回は、原因と症状についてお話をしていきます。
院長 宮島 伸宜