23.ポリープやガンなどの腫瘍が見つかったら・・・ 

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大腸内視鏡検査でわかることは、

  • ポリープやガンなどの腫瘍(できもの)
  • 大腸炎などの炎症
  • 形態異常(症状のない憩室など)
  • 色調変化 (下剤を長く常用していた人に起こる、メラノーシスという腸が黒くなった状態など)
  • 圧力センサーを使っての機能検査など (まだごく一部の病院でしかやってません)
  • 異常がないこと

この連載は「排便」について語ることを主な目的としていますが、ポリープやガンなどの腫瘍(できもの)で排便に支障が起こるようになってくれば、それはかなり大きくなってからになります。たかだか2センチくらいのガンでは、よほど肛門に近くない限り、まだ排便にはほぼ影響がありませんからね。早期発見が一番の治療という意味では、排便症状が出た時には遅い、ということになります。 monshin_women.png

ちなみに、ポリープやガンなどの腫瘍の治療の基本は切除、つまり切り取ることです。ポリープと言われる形のうちは、ポリープだけを切り取ればいいので内視鏡で切除・治療が可能です。

それがガンになると、目に見えるガンだけではなく、ガンが進んでいそうなところまで切り取らなくてはいけません。腸の表面に近いところだけのガンなら内視鏡で全部取りきれることも多い。しかしそれが、腸の壁や血管、リンパ節までいってしまっていれば、そこまで全部切り取る大がかりな手術になります。

場合によっては取りきれないということもありえますし、悪性のタイプによってははじめから抗ガン剤などの治療が選択されることもあります。 最近大腸ガンによく効く抗ガン剤治療法も出てきてはいますが、いずれにせよ大腸ガンの治療は「小さいうちに見つけること」が最良ということになります。

ぜひ、チャンスがあれば内視鏡検査、受けておきましょう。 そういうわけで、多くの方はポリープやガンなどの腫瘍ばかりを考えがちで、もちろんそれは当然なんですが、実は大腸炎などの炎症の中にも重大な病気があります。